肩から伸びている上腕の骨を、外側に向かって回転させる(外旋)働きをしているのが棘下筋(きょくかきん)というインナーマッスルです。
今回ご紹介するトレーニング法「アウトワード・ローテーション」では、この棘下筋を鍛えることになります。
棘下筋は、背中の肩甲骨のあたりから上腕の骨に向かって伸びていて、左の図のように、上腕の外側を巻き込むような形で骨につながっています。

※機能解剖学ソフトウェア「解体演書」の画像を加工して使用しています。
次に右の図をご覧下さい。オレンジの矢印が筋肉の収縮する方向です。
棘下筋が収縮すると、上腕骨の外側を背中の方に引っ張られて、上腕骨を外側に回転させる(青色の矢印の方向)に力が働くのがわかると思います。
それではトレーニングの方法を説明しましょう。
アウトワード・ローテーションは、アウトワード(外側)に腕を回転(ローテーション)させるインナーマッスルの筋力トレーニング種目です。
柱など安定したものにトレーニング用チューブを固定し、もう片方の端を鍛える方の腕で持って下の写真のような姿勢をとります。
足を肩幅くらいに開いて、体をまっすぐにして立つようにしましょう。

反対側の手は脇にはさんで、鍛える方の腕のヒジにあてるようにすると動作が安定しやすくなります。
ヒジ関節の角度はほぼ直角、ヒジから先の腕(前腕)が床と並行になるようにしてください。
トレーニングチューブの弾力に抵抗するように、ヒジを支点にして前腕を体の外に向かって回転させます。

ただし、限界まで回転させるのではなく、写真の位置くらいまでチューブを引っ張ったら、STEP1の姿勢に戻ってください。
アウトワード・ローテーションを行うに当っての注意点は以下の通りです。
なお、初めてインナーマッスルのトレーニングを行う方は、『インナーマッスル基礎知識』・『トレーニングの前に』のコンテンツを必ずご覧下さい。
引っ張る時はスッと一息で、戻す時はややゆっくり戻します。

時間で言うと、力を入れる時は0.5秒くらい、戻す時は1秒くらいになると思います。
厳密に時間を測る必要はありませんが、1回の動作を1秒〜1.5秒くらいで行うことを目安としてみてください。
棘下筋が十分に働くのは、腕をまっすぐ前に出した姿勢を基準として内側に60度、外側に30度程度です。

この範囲を外れると棘下筋以外の筋肉が主役になってしまうので注意してください。
この種目はあくまでも肩のインナーマッスルのトレーニングですから、手首に力が入り過ぎないようにしましょう。
手首をひねる力を使ってチューブを引っぱってはいけません。
チューブを固定するのは、体の真横(まっすぐ横に線を伸ばしたときの直線状)にして下さい。

この種目では回転運動で筋肉に負荷をかけるので、チューブの固定位置が体より前や後ろにあったりすると、動作全体を通して均一な負荷がかかりません。
20〜30回でほどよい疲労感を感じるようにチューブの長さ(張り)を調節して下さい。標準的なセット数は2〜3セットです。
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