脚腰のインナーマッスル:膝の挙上2

注)このページの筋肉についての解説は「脚腰のインナーマッスル:脚の挙上1」のページと同じです。

背骨や骨盤と大腿骨(太ももの骨)をつないでいるのが、腸腰筋(ちょうようきん)というインナーマッスルです。

今回ご紹介するトレーニング法「ニー・トゥー・チェスト」では、アウターマッスルと連動させながらこの腸腰筋を鍛えることになります。

腸腰筋の構造と働き

まずは左の図を見てください。

腸腰筋(ちょうようきん)は大腰筋(だいようきん)と腸骨筋(ちょうこつきん)という二つの筋肉を合わせたときの呼び名で、大腰筋は背骨と大腿骨を、腸骨筋は骨盤と大腿骨をつないでいます。

腸腰筋の構造と働き※機能解剖学ソフトウェア「解体演書」の画像を加工して使用しています。

この二つの筋肉の働きを示したのが右の図です。

腸腰筋がオレンジの矢印方向に収縮し、青い矢印のように大腿骨(太ももの骨)が根元から持ち上がる力が発生します。

また、腸腰筋は背骨の肋骨あたりのところから下に向かって広い範囲で連結していて、そこから下に伸びて大腿骨を吊るすように支えています。

ニー・トゥー・チェスト

それではトレーニングの方法を説明しましょう。

「ニー・トゥー・チェスト」というのはその名の通り、膝(ニー)を胸(チェスト)にくっつける様な動作によって行うインナーマッスルの筋力トレーニング種目です。

STEP1

まずは床に座って、写真のようにやや膝を曲げた状態で足を前に伸ばしましょう。

ニー・トゥー・チェスト ステップ1
足を上げたときにバランスを取るために、両腕は後ろに引いて体を支えられる位置に固定します。

STEP2

次に、やや上半身を起こしながら、膝をグッと胸に近づけて静止させましょう。
このとき、フーッっと強く息を吐きながら行うと、お腹周りの筋肉が収縮しやすくなります。

ニー・トゥー・チェスト ステップ2
胸と膝が近づいた姿勢を一瞬キープしたら、次に大きく息を吐きながらSTEP1の姿勢に戻り、後はSTEP1~2の動作を繰り返します。

この種目を行う上での注意点

ニー・トゥー・チェストを行うに当っての注意点は以下の通りです。

なお、初めてインナーマッスルのトレーニングを行う方は、「インナーマッスル基礎知識」「トレーニングの前に」のコンテンツを必ずご覧下さい。

トレーニング動作と負荷のかかり方について

ニー・トゥー・チェストでは腰から下部分の重さが負荷になるため、足を床に付けた状態では腸腰筋がほとんど働きません。

だから、足を床に下ろして筋肉を休ませる時間は最小限に留めるように努力してみてください。

ニー・トゥー・チェストのポイント
トレーニングに慣れてくれば、足を空中に浮かせたまま動作を繰り返すことが出来るようになるはずです。

負荷の強さとセット数

1セットの回数を10~30回とし、2~3セット行うことを目標にしましょう。

洋服と体の摩擦も負荷になるので、薄着であるほど動作が楽になります。

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